慢性中毒には、歯牙フッ素症(斑状歯)と骨のフッ素症(骨硬化症)が考えられます。歯牙フッ素症は、歯の形成される時期(生後〜7,8歳)に2ppm以上のフッ素を含む飲料水を継続的に摂取した人にみられるエナメル質形成不全症です。軽度ではエナメル質に境界不明瞭の白斑・白濁などを生じ、重症になるとエナメル質に小陥没部がみられ、外来性の色素が沈着することにより褐色などを呈するようになります。
また、8ppm以上のフッ素を含む飲料水を20年以上摂取すると、成人の10〜15%に軽度の骨硬化症が発症するといわれています。 |